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Asahi Glass Co., Ltd Nippon Sheet Glass HOYA Glass Nippon Electric Glass

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最新号目次


Serial No.130 cover photo NEW GLASS
Vol.36 No.2 2020
(Serial No.130)
表 紙:全面に均一な多層反射防止膜を付与した直径0.5mmの高精度ボールレンズを量産化。5G用光通信デバイスの小型化や伝送ロスの低減,集光効率の向上に貢献する。レンズの設置方向の制約がないことも特徴。[写真提供:日本電気硝子株式会社]


巻頭言

会長就任にあたって ------- p.1 [試し読み]

人類が材料としてガラスを初めて手にしたのは,今から3000 年前とも4000 年前とも言われている。以来,この透明で美しい材料を人々は生活の中で,様々な形で利用して来た。ガラスの最大の特長はその構成成分(化学組成)の多様性にあり,用途に応じた幾種ものガラス製品が開発され,現代の人々の生活を支えている。ニューガラスフォーラムは1985年の設立以来,ニューガラスと呼ばれるさらに高い機能を持ったガラス製品の開発,普及を後押しするべく様々な活動を展開してきた。

AGC(株)代表取締役社長執行役員 島村 琢哉


特集「ガラスに適用可能なコーティング技術とその機能」

1)ミストCVD法 ------- p.3 [試し読み]

"薄膜の形成には,目的とする薄膜の種類,厚さ,機能等に応じてさまざまな技術が用いられ,真空蒸着法やスパッタリング法などの真空成膜法,CVD 法などの気相成膜法,ゾルゲル法やスピンコーティング法などの液相法に分類され

京都大学 藤田 静雄

2)AD法による透明セラミックナノ複合膜の開発 ------- p.6 [試し読み]

近年,セラミックスの高密な厚膜を成膜する手法として,AD(Aerosol Deposition)法が提案され,厚膜作製のための新たなプロセスとして注目を集め,精力的な研究が行われている。当該手法では,セラミックス粉末を基板に吹き付けるだけで室温においても緻密な,つまり透明な厚膜を作製できることから,実用的な観点以外にも科学的な関心を集めている。更なる高付加価値化のために,我々のグループでは,AD法による「複合膜」の作製手法を提案している。

豊橋技術科学大学総合教育院 武藤 浩行 他2名

3)SnO2 コーティングによるリターナブルガラスびんの軽量化 ------- p.9 [試し読み]

ガラスびん業界を取り巻く環境は厳しい状況が続いているものの,一方で持続可能な開発目標「SDGs」が掲げられ環境に対する活動が活発に行われている中、資源循環が確立されているガラスびんが再び注目を集める可能性を秘めている。容器再利用の取組みとして循環型ショッピングシステム「LOOPTM」が実証実験を行っており,リターナブルびんの需要が高まることを期待している。

日本山村硝子(株) 大西 邦和

4)水溶液からの酸化物薄膜合成 ―液相析出法― ------- p.13 [試し読み]

化学的成膜法は,CVD 法や電気メッキの場合,物理的成膜法に比べて,複雑な形状を有するような基材へも,その表面形状に沿って成膜させることが可能である。また,液相法の場合,溶液中での反応を利用した成膜法であるため,大きなエネルギーを必要としない環境に優しい「ソフト」プロセスであり,近年の環境・エネルギー問題の関心の高まりと共に注目を集め盛んに研究されている。

龍谷大学 青井 芳史

5)ガラス表面とエポキシ樹脂の接着に関する分子論的研究 ------- p.16 [試し読み]

接着剤を用いた材料の接合は工業的に重要な技術であり,自動車産業,航空産業をはじめとする多くの工業分野で利用されている。接着の起源として,機械的結合,静電気力,化学結合力,分子拡散,分子間力などが挙げられるが,この中でも,水素結合,分散力などの分子間力は多くの系に広く適用できる。これらの相互作用はそもそも量子力学的に解明されるべきものである。我々は「接着の分子論」の確立を目的として,量子化学計算を用いて様々な接着界面にはたらく分子間相互作用について原子・分子の立場から議論を進めてきた。ここではエポキシ樹脂とガラス表面あるいはグラフェン表面との相互作用解析について紹介する。

九州大学 樋口 千紗 他1名

6)陶磁器釉薬の最近 ------- p.19 [試し読み]

陶器のような白い肌,という美肌の誉め言葉がある。これは白く滑らかな肌を表現したものであるが,最近はメイク後のきめ細かいマットな状態を陶器肌とも言うらしい。いずれにせよ綺麗な肌質を表す言葉が,陶磁器の表面をコーティングする釉薬から連想されたことは興味深い。釉とはしかし,単純なガラスによるコーティングではない。ガラスによく似ているが,原料調合や焼成条件等により,完全に融けたのか未溶融成分や気泡が残存しているか,結晶が析出しているか等々,色も質感も千変万化する。

京都市産業技術研究所 高石 大吾

7)表面プラズモン共鳴を利用した光輝性無機顔料の開発 ------- p.24 [試し読み]

光輝性顔料は,化粧品や自動車の塗料など様々なところで使用されている。鱗片状の基体上に金属や金属酸化物を被覆することで光沢や干渉色を得られることが知られており,この基体をガラスフレーク(図1)にすると,ガラスの特徴である平滑性や透明性を生かして,高い輝度感や,透明感のあるパール調の光輝性顔料を得ることができる。

日本板硝子(株) 堀口 治子


研究最先端

リン酸亜鉛系ガラスを用いた抗菌性アモルファス薄膜の作製 ------- p.27 [試し読み]

歯科インプラント(人工歯根)は,現在では一般的な療法となっているが,細菌感染によるインプラント周囲粘膜炎に罹患する場合が実に80 %にも達するという報告がある。これが進行するとインプラントの抜去を強いられることになる。ここで,抗菌作用のある材料がインプラントと歯肉に接触する部分にコーティングされていれば,感染を防ぐために有用である。このコーティングは長期間に亘って安定であることが望ましい。Ag+ イオンやZn2+ イオンの抗菌作用はよく知られている。

名古屋工業大学 春日 敏宏


いまさら聞けないガラス講座

pH測定用ガラス電極 ------- p.30 [試し読み]

pHメーターは,どのような研究環境にもある最も簡便な研究ツールの一つでありながら,pHが0 から14 までという,ダイナミックレンジの広い電位差分析装置である。しかし,この装置の最大の弱点は,連続使用時のpH電極の汚れの蓄積による性能低下である。セルフクリーニングガラスの研究をしていた私に相談を持ちかけられたのが,pH 電極の研究の端緒となった。汚れないpH電極は市販されておらず,セルフクリーニング機能をpH 電極に適用可能であれば長寿命のpH電極の開発が可能であると考えた。

三重大学大学院 橋本 忠範


ニューガラス関連学会

1)The 30th Meeting on Glasses for Photonics 参加報告 ------- p.35 [試し読み]

令和2年1月28日,東京工業大学大岡山キャンパス本館理学院第2会議室において,日本セラミックス協会ガラス部会フォトニクス分科会主催のThe 30th Meeting on Glasses for Photonics が開催された。この研究会は,フォトニクス・オプトエレクトロニクスに用いられるガラスの基礎もしくは応用に関して発表・議論をする場であり,産官学の研究者が集って毎年1月下旬から2月上旬に開催されている。今回の会議は,口頭発表6 件(招待講演2件,一般講演4件)があり,近い将来に必要不可欠となるであろう高性能デバイスに向けた最新の研究発表について活発な討論が行われた。

東京工業大学物質理工学院 岸 哲生 他2名

2)溶融シミュレーション研究会活動報告 ------- p.37 [試し読み]

溶融シミュレーションは,ガラス溶融炉内のガラスの流れ・温度等を計算によって導き出す手法である。現在,新炉の設計や稼働中のガラス溶融炉の状態把握をするためには,実炉テストや実験炉での実験が行われているが,溶融シミュレーションを活用することでこれらの作業量を大幅に削減できることから,生産性を向上させる手段として期待されている

日本山村硝子(株) 加藤 駿佑


新製品・新技術紹介

全面ARコート付ボールレンズ ------- p.39 [試し読み]

当社では,マイクロレンズやマイクロプリズム等の光通信に用いられる微小光学部品の製造・開発を行っている。近年,光トランシーバーの大容量・高速化,小型化,低消費電力化に伴い,そこに用いられる光学部品への小型化・高特性化の要求も高まってきている。そのような要求に応えるべく,我々は成膜治具設計の技術をさらに発展させ,成膜機構の改善を行い,当社の従来品よりもさらに微小なφ0.50mm のボールレンズに対し,全面に均一な多層の反射防止膜を施した「全面AR コート付ボールレンズ」と,その量産技術を開発したので紹介する。

日本電気硝子(株) 藤田 浩輝


関連団体

2020年「第10回定時総会」報告 ------- p.42 [試し読み]

今年のニューガラスフォーラム第10回定時総会は,2020年6月18日に開催を予定していましたが,年初から顕著になってきた新型コロナウイルスによる感染拡大の抑制を考慮して,たいへん残念ながら「書面審議開催」と致しました。また,例年なら同時開催しておりました,記念講演会ならびに懇親会も中止とさせていただきました。書面開催とさせていただいた第10回の定時総会では,2019年度事業報告案ならびに収支実績案と2020年度事業計画案ならびに収支予算案が審議され,いずれも正会員の全員一致で承認されました。

(一社)ニューガラスフォーラム 事務局


私の研究ヒストリー

大学と企業における研究(その2.企業におけるガラスの研究と開発) ------- p.45 [試し読み]

1984年9月,京大化学研究所での研究生活に別れを告げ,横浜にある現AGC研究所(当時研究開発部)の門をくぐった。期待と不安の入り混じった新入社員の気分で会社生活の第1歩を踏み出した。横浜は港や海のイメージが強いが,地形的には丘陵地が多く,研究所は高台にあり,入社当日案内された屋上からは360 °の視界が広がっていた。その風景を眺めている内に,新しい生活が始まるという実感と共に新たな意欲と期待が膨んでいった。

元AGC(株) 伊藤 節郎


コラム

’振り返り’ニューガラスフォーラム ------- p.50 [試し読み]

私は,2020年6月に開催される(一社)ニューガラスフォーラムの第10回定時総会ならびに第26回理事会において,理事ならびに常勤役員(専務理事)を退任させて頂く予定である(本記事の作成時点)。振り返れば,1977年4月1日に日本板硝子株式会社に入社以来,合計43年2か月もの長い期間の定常的かつ連続的な業務に,いったん終止符を打つことになる。よく言われることであるが,この間,本当に長いようで短い期間であったと心の底から感じる今日この頃である。

(一社)ニューガラスフォーラム 小林 勝



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