事業報告及び計画
2021年度事業報告書  2022年度事業計画

2021年度事業報告書
2021年4月1日より2022年3月31日まで
[T]事業の概要

 2021年度は、新型コロナウイルスの全世界的な感染がさらに拡大したものの、各国で実行された異例の政策支援の効果もあり、世界経済は前年のマイナス成長から回復し、プラス6%程度の成長が予測されている。世界経済の回復に伴い、日本でもプラス1.6%程度の成長が予測されているが、医療逼迫への対応としてまん延防止等重点措置・緊急事態宣言の適用が続き、with コロナ下での経済活動を余儀なくされた。
 ニューガラスフォーラムにおいても感染防止を図りつつ種々の活動を実施した。多人数が集まるガラス科学技術研究会、評価技術研究会、合同研究会、ニューガラスセミナー、ニューガラス大学院、若手懇談会とも全てWeb開催としたが、全般的には好評であり、参加者も増加した。また、見学会は中止とした。他の事業については新型コロナの影響は小さかった。
ガラスデータベース(INTERGLAD)は例年通りデータ登録および機能性改善を進めた。更に2021年度は、近年増加しているデータ収集費および機能改善費の捻出のため、会員価格を含めて利用料金の改訂を行ったが、会員の減少は小幅にとどまり、収益改善を図ることができた。また機関誌については計画通り年3 回刊行した。
 大学等におけるガラスの学術的研究に対して、産業界から支援を行い、基礎研究を後押しし、ガラス材料研究者の育成を図ることを目的とする「ガラス研究振興プログラム(GIC とNGF 共催)」については、組織、規程を含めてNGF 総会およびGIC総会へ上程してご承認を頂いた。その後、詳細を整備しつつ研究テーマ募集、寄付金募集を順次実施した。1 月からテーマ選考を行い、3 月に採択テーマを2 件決定して関係者に通知、公表した。研究資金の供与は5 月に、また2022 年度は第2 期として、9月から募集を開始する予定である。
 また国際ガラス年については、7 月までは主としてGIC 担当事務局として、以降はGIC 国際ガラス年支援WG を通じてサポートを継続した。
以下、定款の箇条に従い、2021 年度の事業報告を述べる。

1. ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供 (定款 第4条第1項第1号関係)

 ニューガラスフォーラムの活動(研究会、セミナー、講演会)や外部学会等で得た情報をホームページや機関誌“NEW GLASS”を通じて、会員へ情報発信した。

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査  (定款 第4条第1項第2号関係)
 ガラス産業のカーボンニュートラル化について検討を実施し、ガラス製造プロセスのカーボンニュートラル化に関する情報などについて、調査を開始することとした。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

三次元光デバイス・ナノガラス研究事業
 2020 年度に引き続きNEDO 国家プロジェクト「ナノガラス技術」(2001〜2005)と「三次元光デバイス高効率製造技術」(2006〜2010)で得た成果、ならびに、これらに関連した新規技術の究明およびその普及活動を継続した。超短パルスレーザとガラスホログラムによる三次元一括加工技術を複数の企業に技術移管しているが、これらは上向きの成長を示しているとの報告を受けている。
 ガラスの強化法については、2021 年度は複数の企業との共同開発を通して技術・ノウハウの提供等を進め、プロジェクトで得られた技術の普及を図りつつ、その原理の学問的解明を進めている。特に、上記の強化技術に加えて、製造ラインの流れ作業速度に対応できる高速強度評価が可能な非破壊強度検査法を提案し、その原理の詳細を検討し、性能向上を引き続き進めた。また、超最先端の分野で使用される本強化ガラスの具体的な製品への適用実験を会員会社数社と進めてきたが、昨今の新型コロナ感染拡大による経済環境の悪化のため、参加企業が減少している。但し、一部の企業では事業展開が進んでいる。

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催  
 2021 年度は計画した研究会(ガラス科学技術研究会および評価技術研究会を各2 回、合同研究会を2 回の計6 回)の全てを開催することができた。ただし、コロナ禍継続のため全ての研究会を幹事会含めてWeb 形式で行った。
 研究会後のアンケートによれば、今後の開催形式として引き続きWeb 方式、または対面式とWeb 方式の併用を望む声が圧倒的に多く、従来の対面式を希望との回答は極めて少数であった。世間一般にWeb 方式の利用が進み、そのメリット(遠方からでも参加しやすいなど)がデメリット(直接的な人的交流がしにくいなど)を上回っていると認識された結果と考えられる。今後も当面Web 方式による開催を前提とし、コロナ禍の状況によっては対面式との併用を試みていく予定である。

@ガラス科学技術および評価技術合同研究会
 下記のテーマにて11 月および3 月にWeb 開催した。参加者は合計78 名であり、同じくWeb 開催であった2020 年度(全2 回合計43 名)に比較して大幅に増加した。第1 回は会員からの参加者が多く、第2 回は官学研究者の参加が比較的多かった。
   第1 回合同研究会:ガラスの精密加工技術   (2021.11.1 開催46 名)
   第2 回合同研究会:マテリアルインフォマティクスを活用した材料物性予測  (2022.3.18 開催32 名)

Aガラス科学技術研究会 (主査:東京都立大学 梶原浩一 教授)
 ガラス科学技術研究会は、ニューガラス産業の基盤となる「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学、公的研究機関および企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」をテーマとして取り上げている。講師には産・学・官の第一線で研究開発に携わる方々を招き、「最近の製品化事例」などを交えながら、企業の発展に不可欠な「科学的理解と基礎技術の深化」について参加者が考え、議論し、交流する場を提供している。
 2021 年度は下記のテーマにて7 月および3 月にWeb 開催した。参加者は合計40 名であり、対面式開催であった2019 年度(全2 回合計50 名)をやや下回った。第1 回では、初めての企画として、講演会後の技術交流会(懇親会)をWeb で試みたが、参加者が極端に少なく、Web 方式での人的交流の難しさを痛感することとなった。
   第1 回研究会:非酸化物ガラスの赤外線透過特性とその用途、展望  (2021.7.14 開催22 名)
   第2 回研究会:溶液法による薄膜電子材料の創成  (2022.3. 8 開催18 名)

B評価技術研究会(主査:豊橋技術科学大学 武藤 浩行 教授)
 評価技術研究会は、ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる各種評価技術について、企業における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例などを話題として取り上げている。
 2021 年度は下記のテーマにて6 月および1 月にWeb 開催した。参加者は合計48 名であり、対面式開催(見学会を含む)であった2019 年度(全2 回合計32 名)を大きく上回った。
   第1 回研究会:究極を追求する技術  (2021.6.29 開催24 名)
   第2 回研究会:ガラス分析の最新動向  (2022.1.17 開催24 名)

(2)セミナーの開催 (主査:滋賀大学 徳田 陽明 教授)
 ニューガラスセミナーでは、ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者を対象に、ガラス技術およびニューガラス応用製品に関する話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介することに努めている。
 2021 年度は下記のテーマにて、全3 回を9月、12 月、2月にWeb 開催した。参加者は合計85 名であり、第2回、第3回において従来よりも多くの参加者を集めたことから、収入は見込みを大きく上回った。第2回は特に会員からの参加者(21 名)が、第3回は会員からの参加者に加え、官学からの参加者(12 名)が多かった。なお、今後の開催形式に関するアンケートの結果は、研究会のそれに同様であった。
   第1 回セミナー:ライフサイエンス・環境分野に展開される特殊ガラスと造形技術 (2021. 9.28 開催17 名)
   第2回セミナー:機能性膜− 新しい製法、医療・自動車への応用− (2021.12.15 開催36 名)
   第3 回セミナー:全固体電池とイオン電導性ガラス材料 (2022. 2.16 開催32 名)

(3)講座の開催  
ニューガラス大学院 (委員長:愛媛大学 武部 博倫 教授)
 ガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師による計18 テーマの講座を、基礎課程として10月14,15 日、応用課程として10 月28、29 日の計4 日間開催した。ニューガラス大学院は、単に講義を聞くだけでなく、その場で質問し、また懇親会等を通じて講師や受講者同士が知り合える場とすることも目的の一つであると考えている。そのため、当初は対面講義を計画したが、ウイルス対策を重視しWeb 開催とした。通常より多くの方にご参加者いただき、また多くの質問が寄せられ、活発な質疑が実現したのはWeb 開催の長所であるとも考えられた。毎年、幅広く参加を呼び掛けているが、本年はNGF 会員以外の方と学生の参加が増えた点も特徴であった。
 2021 年度も、基礎課程では材料科学からガラスの諸物性について、また応用課程では、ご好評をいただいている製造フローに沿っての各技術の講座とした。本年は5 テーマで新講師が担当した。また、機械学習・マテリアルインフォマティックスに関する講座を、特別講座として応用課程で実施した。
 Web 開催のため講義後のアンケート回収率は下がったが、受講者はWeb 開催に肯定的な回答が多かった。一方で講師からは対面講義を望む声もあり、次年度以降の開催方法はその点からも検討を要する。

(4)若手懇談会の開催 (会長:AGC テクノグラス(株) 山口剛)
 2021 年度は意図して通年テーマは設けず「興味を広げる」という方針に基づき講演会はサブテーマのみを設定し、計画通り3 回開催した。参加者は平均で25 名/回(2020 年度は22 名/回)であった。参加人数が昨年度より若干増えている理由として、開催案内の送付先を広げた事と、Web 開催が考えられる。従来、この会は講師ならびに参加者間のコミュニケーションを図る目的もあり対面式で開催していたが、新型コロナウイルス感染防止の観点から全てWeb 開催とした。また、若手懇談会見学会は2020 年度と同様に中止とした。
 講演会の企画ならびに運営は産・学より選出された役員(11 名)により実施した。役員会は年4 回Web にて開催した。
   第142 回若手懇談会:光学ガラスの最新研究 (2021.05.17)21 名(Web 開催)
   第143 回若手懇談会:ガラスの構造と解析技術 (2021.10.04)33 名(Web 開催)
   第144 回若手懇談会:ガラスの分析技術 (2022.03.04)20 名(Web 開催)

(5)見学会の開催
 2021 年度については、新型コロナウイルスの感染が収束しないため見学会は中止とした。

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供(定款 第4条第1項第5号関係)

国際ガラスデータベース”INTERGLAD”(委員長:東京大学 井上 博之 教授)
 本年もデータの収録充実に注力し、年間約9,000 件の新規登録を行った結果、特性・構造データの総計で、収録ガラス種は38 万件を超えた。データベースの更新は、4 月、9 月、1 月の3 回実施した。
 2021 年度の開発項目として、組成および構造の検索条件の一部修正を行った。また変化の著しいインターネット環境に対応して、既存ユーザーの利便性を損なわないよう、最新のVer8 機能の継続的な改良・整備を進めた。普及のためのPR 活動としては、本年も7 月と11 月にWeb により利用講習会を開催した。このうち7 月の講習会は、初心者向けと対象を絞って募集したところ、通常より多くの方にご参加いただき、この時期に初めてINTERGLAD に接する方が多いことを実感した。また本年は、ユーザーを対象として、データベースの活用による機械学習の取り込みを目的とした勉強会を7 月と12 月に初めて開催したところ、大変大勢の方の参加をいただき、関心の高いことがわかった。
 昨今大きく増加したデータ収集費用および慢性的に不足している機能改善費用を捻出するために、4 月よりすべての対象者に対して会費の増額を行った。会員企業と大学ユーザーの向けの消費税を除く会費の増額は、1998 年のインターネット版を設定して以来初めてである。海外会員や非ニューガラスフォーラム会員がやや減少したが、収支は大きく改善し、会費増額の目的は達成できた。

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行 (定款 第4条第1項第6号関係)

機関誌“NEW GLASS”の発行 (編集委員長:名古屋工業大学 早川 知克 教授) 
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向、技術解説を内容とした機関誌“NEW GLASS”を、2021 年度も予定通り年3 回刊行し、会員ならびに定期購読者(約90 名)他に提供した。充実した企画内容ならびに構成を実現すべく、産・学・官11 名で構成された編集委員会を年3 回開催し、機関誌の企画、編集を行っている。特集については委員会開催前にテーマ、執筆者候補を挙げ、より深く議論することによりテーマならびに候補者選定の充実を図った。
 編集委員会は新型コロナウイルス感染拡大のため、全てWeb 開催とした。各号では、技術テーマの最新情報などをまとめた特集記事を提供しており、2021 年度の特集のテーマは以下の通りであった。
   第133 号(2021 年07 月01 日刊行):「ガラスに関わる液相化学〜最近のWeb 会議における研究発表から〜」
   第134 号(2021 年11 月01 日刊行):「アパタイト(リン酸カルシウム)材料の応用」
   第135 号(2022 年03 月01 日刊行):「カーボンニュートラルと新材料」

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究 (定款 第4条第1項第7号関係)

(1)JIS R 3252-1994「ガラスのレーザ干渉法による均質度の測定方法」
 日本光学硝子工業会がISO 国際幹事国(TC172/SC3)であるISO 17441「Optics and photonics−Optical materials and components−Test method for homogeneity of optical glasses by laser interferometry」は、2014 年に当該JIS R 3252 を参照して発効されたが、2019 年9 月の定期見直しで「改訂」に投票され、2022 年以降に改訂版発効となる予定である。当該JIS についても、この改訂版発効を受けて内容の見直しを実施する方向で進める。見直しの際には、別途改訂委員会を設置して進めることとし、日本光学硝子協会とも連携しながら実施する予定である。

(2)JIS 3255-1997「ガラスを基板とした薄膜の付着性試験方法」
 当該JIS に関連する規格として、日本光学硝子工業会(光学薄膜研究会)により「プラスチックを基板とした光学薄膜の付着性試験方法」に関するJIS K7376 が2021年3 月22 日に制定された。当該JIS 3255 との整合性に大きな問題はないが、JIS K7376では測定法の一部が更新されていることもあり、今後JIS 3255 の内容の見直しを実施する方向で検討していく予定である。

8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力 (定款 第4条第1項第8号関係)
 
(1)経済産業省、NEDO 及び材料関連6 団体との情報交換会については、新型コロナの感染拡大のため、2021 年度は開催されなかった。

(2)ガラス産業連合会(GIC)の活動として、2021 年7 月まで全体の事務局を担当し、事務局会議、運営・技術委員会、総会兼理事会への対応を実施した。また例年通り、環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会の委員並びに事務局として参画し、Top インタビューの企画・遂行、環境に係わる諸活動及び運営事務局としての活動等を予定通り実施した。また2021 年度より新設されたガラス研究振興部会および国際ガラス年2022 支援ワーキンググループの委員並びに運営事務局として参画し、組織・規程の整備等の諸活動及び運営事務局としての活動等を予定通り実施した。

(3)GIC シンポジウムが2021 年11 月8 日にWeb にて開催され、NGF メンバーも事務局として準備・運営に協力した。カーボンニュートラル関する4 件の招待講演とポスターセッションが開催され、活発な討議が行われた。アンケートでは概ね高評価を頂いた。

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業 (定款 第4条第1項第9号関係)

(1)GICFLOWユーザー会(主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)
 2020 年度末にて従来の「溶融シミュレーション研究会」は終了し、2021 年度より、GICFLOW(Glass Intelligent Cord / Glass Flow Simulator)ユーザーのみを参加対象とする「GICFLOW ユーザー会」が発足した。本会はGICFLOW に関するユーザー共通の課題やその解決方法、さらには新たな活用法等についてより深い議論や意見交換を行うことを目的として、ユーザーからの要請に応じて開催される。2021 年度に開催はなかったが、ユーザー個別の質問に関しては従来同様のサポートを実施した。なお、旧「溶融シミュレーション研究会」にて従来開催してきた溶融関連技術、並びに溶融シミュレーションに関する講演会は、前述のセミナー/研究会の中で適宜企画検討していくこととしており、2022 年度の第1 回ガラス科学技術研究会にて「高温融体」に関する講演を準備している。

(2)気中溶解技術の普及
 NEDO プロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(2008〜2012 年度)の国内企業への成果普及活動を継続している。これまでに試験用の小型バーナーを開発し、本技術の特徴が発揮しやすいガラス製品分野に関わる国内企業数社への導入が進められてきた。2021 年度に新たな導入実績はなかったが、2022 年度も引き続き普及活動の一環としてバーナー導入先へのフォローなど支援活動を行っていく。

(3)ガラス研究振興事業
  大学等における若手・中堅の研究者が実施するガラスの学術的研究に対して、産業界から支援を行い、ガラス材料に関する基礎的研究の推進を後押しし、教育機関におけるガラ ス材料研究者の育成を図ることを目的として、2020 年度に「ガラス研究振興プログラム」の枠組み(GIC とNGF 共催)と骨子を決定し、2 月のGIC 理事会および3 月のNGF 理事会 で承認をいただいた。
  2021 年度は、本プログラムの下部組織・規程等を含めた詳細を決定し、6月のNGF 総会、7月のGIC 総会に諮り、ご承認をいただいた。これに基づき、運営委員会の下に研究振興 委員会およびガラス研究振興協力会を設置し、本事業の運営を開始した。GIC ガラス研究振興部会と併催で本委員会を7,9,11 月の3 回開催し、制度設計や応募要項の作成を行 った。またガラス研究振興協力会の中に研究審査会を設置し、審査員の選出を行った。9月にはガラス研究振興プログラムのHP を作り、9 月から年末までの期間、研究テーマの 募集を行った。併せて寄付金の募集を行い、GIC/NGF の17 団体・企業組織からご協力をいただいた。本事業の主な特徴は下記である。
   ・45 才以下の大学や公的研究機関の研究者を対象として、研究資金を供与する。
   ・募集するガラス研究領域(例)は、基礎科学、製造技術、環境対応技術、評価技術とし、研究者には自由にテーマを設定いただく。
   ・研究期間は3 年とし、3 年分の助成金を初年度にまとめて給付することも可とする。
   ・給付件数は、年1,2 件を予定する。
   ・本事業は、まず第1 期〜第3 期まで3 年間募集を実施し、第4 期のスタート前に継続するかどうかを検討する。
  2021 年度は募集期間中に計8 件のご応募をいただいた。1,2 月に研究審査会を開催し、厳正な審査の結果、第1期として下記の2件のテーマの採択を決定した。
    1,ガラス組成探索の高度化に向けたマイクロガラス溶融システムの開発(東京工業大学 岸 哲生 助教)
    2,化学強化ガラスにおける原子スケール強化モデルの構築と実強度予測(東北大学院工学研究科 寺門 信明 助教)
  審査結果は関係者に連絡するとともに、3 月末にガラス研究振興プログラムのHP に掲載した。研究資金の供与は5 月に、また2022 年度は第2 期として、9 月から募集を開始 する予定である。

[U]業務執行ならびに事務局の概要

1.総会
 2021 年6 月8 日に(一社)ニューガラスフォーラム第11 回定時総会をWeb にて開催した。
 議決事項
  第1 号議案2020 年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件
  第2 号議案2021 年度事業計画案ならびに収支予算案の件
  第3 号議案2020 年度・2021 年度役員(理事・監事)選任案の件

2.理事会
 2021 年6 月8日に第28 回理事会をWeb にて開催した。
 審議事項
  第1 号議案2020 年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件
  第2 号議案2020 年度・2021 年度役員(理事・監事)選任案の件
  第3 号議案特別会員選任案の件

 2022 年3 月7 日に第29 回理事会を通常ならびにWeb にて開催した。
 審議事項
  第1 号議案2022 年度事業計画案の件
  第2 号議案2022 年度収支予算案の件

3.事務局 
 役員・職員として2021 年4 月1 日現在の人員は常勤役員1 名・出向職員2 名・嘱託職員6 名・派遣職員0 名・出向研究員(つくば)0 名・嘱託研究員(つくば)1 名・補助研究員(つくば)1 名の計11 名であった。
 2022 年3 月31 日現在の人員は常勤役員1 名・出向職員2 名・嘱託職員6 名・派遣職員0名・出向研究員0 名・嘱託研究員1 名・補助研究員1 名の計11 名となっている。




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